読書好きで知らない者はいない書評誌『本の雑誌』。現在でも月刊で発行され、本と活字を愛する人間から絶大な信頼を置かれている雑誌だ。1976年に、現在は作家の椎名誠と、書評家の目黒考二を中心に創刊された。
 双葉社の文芸サイト「COLORFUL」にて、この『本の雑誌』の創刊秘話を漫画化した『黒と誠~本の雑誌を創った男たち~』が連載されている。昨年本の雑誌社から刊行された『社史・本の雑誌』(目黒考二の『本の雑誌風龍録』と椎名誠の『本の雑誌血風録』を合本にし、貴重な資料も収められている)を底本とし、関係者への取材なども行った上で構成した漫画だ。
 著者は、こちらも読書好きを唸らせた異色の漫画『どくヤン!』(読書好きヤンキーが集まる高校を舞台にした漫画!ぶっ飛んでる!)の作画担当である、カミムラ晋作。
 連載は毎月10日と25日に公開され、現在は3話目までが公開中。椎名誠と目黒考二がどのように出会い、二人がなぜ『本の雑誌』を創刊するにいたるのか。1970年代の日本の喧騒の中で、本を愛し本に淫した男たちの「本」と「雑誌」へのエネルギーを、怒涛のように受け取ってほしい。

「黒と誠~本の雑誌を創った男たち」はこちら!https://colorful.futabanet.jp/list/series/comics/comic-32