7月5日に発売された『漫画アクション』7月19日号にグラビア掲載されている長澤茉里奈さんはプロ雀士でもあり、麻雀漫画の金字塔『ノーマーク爆牌党』(片山まさゆき)が映画化された際には九蓮宝燈美役を演じるなど、麻雀とは縁が深い。そして、漫画も大好きだということで、好きな漫画(麻雀漫画と双葉社漫画多め)について語っていただいた。

 

――長澤さんは漫画は読みますか?

 読みます読みます。大好きです。双葉社さんで言うと『しんちゃん』(『クレヨンしんちゃん』(臼井儀人))と『ルパン』(『ルパン三世』(モンキー・パンチ))は、昔からずっと家にあって。『しんちゃん』の1巻から読んでるんですよ。『ルパン』もエロめのシーンが多いけど、子供ながらにお父さんに黙って読んだりしてましたし。
 今だとひろしの『昼メシの流儀』(『野原ひろしの昼メシの流儀』(キャラクター原作:臼井儀人/漫画:塚原洋一))を読んでたり、けっこう楽しく漫画生活してます。

――『昼メシの流儀』は何が魅力ですか?

 お昼ごはんを食べながら、ひろしが自分自身を見直して、仕事のあり方とか、「こうやって生きていこう」みたいな、すごい大人な考えをあらわしてくれるとこがすごい好きですね。私も「頑張ろう」って思えるような。お昼ご飯でお仕事頑張ろうって思うひろしが魅力的です。

 あと、押見修造さんの『漂流ネットカフェ』と『ぼくは麻理のなか』は全部読みました。めっちゃ面白かったです。押見さんはすごい陰を持ってる人だと思うんですけど、その陰をうまく漫画に出す人だなって。陰キャって言っていいんですかね、陰キャの希望みたいなものを押見さんは漫画に惜しみなく出してくれて。そういう陰キャの欲を押見さんの漫画でみんな満たせるんだろうなと思います。ファンがめちゃめちゃ多いじゃないですか。陰キャの希望だと思います。

『ぼくは麻理のなか』1巻

――長澤さん自身は陰キャですか?

 わりと家で引きこもるタイプなので陰キャ側だと思ってます。ひとりでお酒とか飲んじゃうくらいだし。

――じゃあ、押見作品は長澤さんにとっても希望だったんですね。

 めっちゃ最高でしたね。『ぼくは麻理のなか』超よかったですね。いい意味でのエロさがあったり、「うわーっ」と何かを掻き立てさせる魅力がたっぷりで。キャラクターもかわいいし、すごい面白かったです。

――双葉社以外の作品を挙げていただいても全然かまいません。単行本を買う派ですか?

 けっこう単行本も買いますね。『深夜のダメ恋図鑑』(尾崎衣良)とか、『おちたらおわり』(すえのぶけいこ)、あと『ガイシューイッショク!』(色白好)も読んでる。これ、超エロいんですよ。これも陰キャの希望系です。漫画家の見習いの二十歳の女の子が、不動産屋に来るですけど家を借りれなくて、不動産屋のお兄さんが「仕方ねえ、うちにくれば」っていう。よくある漫画のパターンなんですけど、すごいエロいんですよ。お互いに段階を踏んでいくところがとても刺激的で面白いです。

――エロい系が好きなんですか?

 好きです好きです。昔からお姉ちゃんのちょいエロ少女漫画、『Sho-Comi』とかをすごい読み漁ってて、そこでいろいろ性の教育を知りました。それで「なるほど」って、友達に共有したりして。

 あと『ファブル』(『ザ・ファブル』(南勝久))とかも読んでますし、あとすえのぶけいこさんの『ライフ』とかのシリーズは単行本で家にあるんですけど、新しい『おちたらおわり』ってのも主婦の葛藤があって。けっこうそういうドロドロ系が好きですね。

 あと、ピッコマも入ってるんですけど、ピッコマですごいオススメなのが『ヤバい女に恋した僕の結末』っていう沖田龍児さんの作品なんですけど、ヒロインの女の子がヤバいんですよ。その女の子がどんどん殺人をしてしまうんですけど、その子を匿ってて、それに徐々に自分も関わることになっちゃった小説家の男の人の話で。その彼女が殺しちゃった人たちのことを小説に書いたらそれがバカ売れしちゃって、みたいな。それで警察がちょっと怪しんできて……みたいなところで、すごい面白いです。これは今一番ハマってるかもしれない。

――アプリは何を入れてますか?

 ピッコマ、LINEマンガ、ギャラコミ(ギャラクシーコミック)、マンガBANG!、めちゃコミ(めちゃコミック)、あと最近がうがう(マンガがうがう)も入れました。双葉社さんのアプリあるじゃんと思って入れました。『liar』(原作:もぁらす/作画:袴田十莉)とか、『Perfect Crime』(漫画:月島綾/原作:梨里緒)とか、読んだことある漫画がわりとあって。

――いつ読んでるんですか?

 けっこう四六時中。移動とかでも読みますし、朝も読むし、あと更新された途端に、0時ピッタリに課金して読んだり。昔からほんとに漫画は家にずっとあったから。

――今も家にあります?

 実家にはあります。『仁義』(『JINGI 仁義』シリーズ(立原あゆみ))とか、『ミナミの帝王』(原作:天王寺大/萬画:郷力也))とかも。お父さんがヤクサ漫画がすごい好きで。

――麻雀漫画は読みますか?

 それこそ『ノーマーク爆牌党』(片山まさゆき)とか、『アカギ』(『アカギ 〜闇に降り立った天才〜』(福本伸行))とかもちょっと。『アカギ』はそんな詳しく語れるほどじゃないですけど。片山先生の作品は『ノーマーク』と『オバカミーコ』(『打姫オバカミーコ』)と。

――『ノーマーク』では誰が好きですか?

 鉄壁君(鉄壁保)かな。私、保守的な男が好きですね。マジメで、すごいいい子で可愛くて守ってあげたくなっちゃうような感じです。

――宝燈美ちゃん(九蓮宝燈美)はどうですか?

 私、最初あんま点数計算とかできなくて。宝燈美ちゃん、ほんと頭のいい子だなって。私が映画で演じた時が、同世代くらいだったのかな。ほんと私より頭が良くてしっかりした子なんだろうなと思って、羨ましいと思いました。

――今は点数計算大丈夫ですよね。

 でも、正直な話あんまりカンはしたくないですね。宝燈美ちゃんはテンパネの女王だからカンするんですけど、私はやっぱりカンはちょっと……。満貫以上だったら絶対カンするんですけど、「待て、これ一翻しかないな」って時は、結局はするんですけど、実際はあんまりしたくないなって、不安な時はあります。

――映画で演じた『咲-Saki-』(小林立)はどうですか?

 『咲-Saki-』一応全部読んでます。面白いですね。女の子がかわいいので、麻雀ファンじゃなくても読める漫画の代表って感じがします。『アカギ』もそうですけど。あれは面白い!かわいい!巨乳!見てるだけで、麻雀の内容があんま入ってこないくらい、ほんとに素晴らしかったです。

――気になってる麻雀漫画はありますか?

 私、『坊や哲』(『哲也-雀聖と呼ばれた男』(原案;さいふうめい/漫画:星野泰視))とかはまだ読んでないんですよ。『麻雀放浪記』自体は、映画で新しいほう(『麻雀放浪記2020』)は見たんですけど、加賀さんが出てたほう(『麻雀放浪記』)は見てなくて、『坊や哲』も読んでないんですけど、読みたいですね。あと、片山先生の作品は全部読まないとなと思ってます。